為替予約差額

かわせよやくさがく

コンピタント株式会社

為替予約差額とは、先物外国為替契約などにより確定させた円換算額と、その取得などの基因となった外貨建取引を行った時における為替相場により換算した金額との差額。

税務上、為替予約差額は、決済までの期間按分処理が行われる。ただし、当該為替予約の決済が事業年度終了から1年以内のものは、予約実行時に損益とすることができる。

会計上は、ヘッジ会計の適用により、為替予約差額に相当する金額はそのヘッジ対象資産の評価へ振当処理ができることが多い（ただし、振当処理を行うには、ヘッジ会計の適用要件を満たし、かつ外貨建て取引等会計処理基準における「振当処理の要件」を満たしている必要がある）。
振当処理が行われる場合、為替予約の対象となった外貨建金銭債権債務は、為替予約実行時の予約レートで評価されることになる（為替予約が取引実行後のケースで差額が生じた場合は為替差損益）。ただし、為替予約実行が取引実行後のケースで、直先差額に重要性がある場合、為替予約差額のうち直直差額（取引時と為替予約時の直物レートの差）は為替差損益、直先差額（為替予約実行時の直物レートと予約レートとの差）は期間按分処理を行わなければならない。
なお、振当処理が行われない場合は、ヘッジ会計の適用対象となり、対象資産負債の損益発生と連動した損益計上を行うか、ヘッジ会計の適用対象外で時価評価を行うかいずれかの処理が行われることになる。

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