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Return of substitutional part of Employee's Pension Fund
だいこうへんじょう
プライスウォーターハウスクーパースHRS株式会社
代行返上とは、2002年4月に施行の確定給付企業年金法により、厚生年金基金は厚生年金保険の代行部分を国に返上し、プラスアルファ部分のみを確定給付企業年金へ移行することが可能となった。この代行部分の返上のことを指す。厚生年金基金のメリットの一つとして、代行部分の資産の運用利回りが予定利率(5.5%と計算していた)を超えた場合に基金が利ざやを稼ぐことができたことがある。しかし、90年代以降の低金利の影響で代行部分の運用利回りが予定利率を下回ったことがむしろ逆ザヤの原因となり、厚生年金本体の不足分についても厚生年金基金が補填する必要が出てきた。運用利回りが予定利率を下回り続けた結果、多くの企業が補填し続けることが困難になりつつあり、そこでその状況への対策として代行返上が制度化された。ただし、代行返上を行う際は、確定給付企業年金へ移行し、かつ国へ代行給付義務に相当する額(最低責任準備金)を返還する必要がある。執筆/コンサルタント 日裏 賢志 (ひうら けんじ)
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